子音の並び順通り
ก ข(ฃ) ค(ฅ) ฆ ง จ ฉ ช ซ ฌ ญ ฎ ฏ ฐ ฑ ฒ ณ ด ต ถ ท ธ น บ ป ผ ฝ พ ฟ ภ ม ย ร ล ว ศ ษ ส ห ฬ อ ฮ
緑色は中子音,オレンジ色は高子音,黒色は低子音です。カッコ内は今ではもう使われなくなってしまった子音(廃字)です。何だか不規則に並んでいるようにしか見えませんが・・・
表形式で並べてみる
子音をおおむね5つずつ並べて表にしてみます。
無声音 無気音 | 無声音 有気音 | 有声音 (無気音) | 有声音 有気音 | 鼻音 | |
軟口蓋音 | ก | ข | ค | ฆ | ง |
硬口蓋音 | จ | ฉ | ช,ซ | ฌ | ญ |
後部歯茎音 | ฎ,ฏ | ฐ | ฑ | ฒ | ณ |
歯茎音 | ด,ต | ถ | ท | ธ | น |
両唇音 | บ,ป | ผ,ฝ | พ,ฟ | ภ | ม |
接近音 | ย | ร | ล | ว | |
摩擦音 | ศ | ษ | ส | ห | |
ฬ | อ | ฮ |
子音の並び順は保ったままですが,少し整理できてきました。でも,これで終わりではありません。
音声学的に順序を少し変えて並べてみる
今度は接近音の行を一番右の列に縦に並べてみます。
無声音 無気音 | 無声音 有気音 | 有声音 (無気音) | 有声音 有気音 | 鼻音 | 接近音 | |
軟口蓋音 | ก | ข | ค | ฆ | ง | |
硬口蓋音 | จ | ฉ | ช,ซ | ฌ | ญ | ย |
後部歯茎音 | ฎ,ฏ | ฐ | ฑ | ฒ | ณ | ร |
歯茎音 | ด,ต | ถ | ท | ธ | น | ล |
両唇音 | บ,ป | ผ | พ | ภ | ม | ว |
唇歯音 | ฝ | ฟ | ฬ | |||
摩擦音 | ศ,ษ,ส | |||||
声門音 | อ | ห | ฮ |
これで中子音(緑),高子音(オレンジ),低子音(黒)をうまく整理できました。こうすると,タイ文字の子音は一定の規則に従って並んでいることがわかります。
この表から,子音のグループ別並び順が,喉の奥から唇の先までを順番に使って発音していく様子がわかります。最初のころはฐ(トーターン)とถ(トートゥン),ฑ(トーモントー)とท(トータハーン),ณ(ノーネーン)とน(ノーヌー)の発音は同じだと思っていたのですが,実は舌先から舌の真ん中あたりまでを上あごにくっつけて発音するのか,舌先だけを上あごにくっつけて発音するのかの違いだということが分かります。それが顕著に表れるのがร(ロールア)とล(ローリーン)です。
ซ(ソーソー)の発音は上下の歯を付けないで発音するようです。硬口蓋で発音するエスの音は難しいですが,耳障りがよくSの発音が優しく聞こえます。
一つ注意しなければならない文字があります。それはฬ(ロージュラー)の文字です。一番右列の接近音は上から順にย,ร,ล,วで,発音記号で表すとy,r,l,wの順になります。その下のฬの行は分類上はf(無声音)またはv(有声音)になるのですが,どういう訳かタイ語の子音文字にはvの発音が無いのです(日本語の五十音表にもfとvの発音に相当する平仮名は無いんですけどね)。
ฬが末子音になるのときの発音はn(開音)になっているので鼻音の列に配置したのですが,頭子音になるときは唇歯音でもないので,元の子音の並び順から便宜的にこの辺りに配置してあります。もっとも,文字の形から推測するとฝ,ฟに似ているので何とも不思議な文字です。
広東語の您neiがleiと発音されることがあるように,NとLの発音は口の形が同じなので,ほとんど区別しないで発音する人たちもいるくらいです。もしかすると,ฬの文字は,LとNの中間の音で発音する(口の形はLで,鼻から息を出す)かもしれません。
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