2019年10月30日

【タイ語声調】声調を整理する前に・・・

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声調を整理する前に


そろそろ声調について整理する段階になってきました。うまく整理しきれるかどうか,とにかくやってみましょう。

タイ語には声調が5つあります。中国語(普通語)を齧ったことがあれば,何となく「ああ,あれのことね」と分かってもらえると思います。普通語の声調は4つあることになっていますが,タイ語はそれよりも1つ多くて上海語の声調(5つ)の数と同じです。広東語の声調は9つと言われていますが実質的に6つなので,広東語よりは整理するのが楽と思います。

ちなみに,タイ語は意外と中国語(潮州語)の影響を受けているようです。その潮州語は中国華南沿岸のアモイ(厦門)から汕頭地域にかけて話されている言葉で,広東語はその南隣にある広州から香港地域で話されている言葉です。

潮州語は学んだことが無いので何とも言えませんが,たとえば数字をタイ語と広東語で比較すると,(声調とかローマ字表現方法の細かいことは無視して)だいたい下の表のようになります。

数字
広東語
タイ語
備考
1
yat nun
2
yi soon
3
sam sam 両者殆ど同じ発音
4
si si 両者殆ど同じ発音
5
ng ha
6
lok hok
7
cet cet 両者殆ど同じ発音
8
bat pat
9
gau gau 両者殆ど同じ発音
10
sap sip
21
yi sap yat yi sip et 両者殆ど同じ発音

もうかれこれ30年ほど前にタイのバンコクを訪れたころは,祖父母が中国から渡ってきたので中国語は話せないけれども聞けばわかる華僑系のタイ人がたくさんいて,ヤワラー通り(中華街)へ行けば日陰で椅子に腰かけて漢字だらけの新聞を読んでいる老人もたくさん見かけました。

ところが世代交代して日常会話が中国語だった人たちがいなくなると,残念なことに,現地の華僑系タイ人であっても中国語でコミュニケーションがとれなくなってしまいました。あれから30年も経って自分も年を取り,タイも様変わりして生活水準も格段に向上しているのは好ましいことですが,何とも寂しい限りです。

近年,観光でタイを訪れては公衆の場所で大声で喚き散らしている中国人をよく見かけますが,彼らは中国語を話せなくても何をしゃべっているのかを聞いて分かるタイ人がまだかなりいることを知らないようです。

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